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あの…こないだ「燃える一線」が最高だって話したばっかなんですが…。
簡単に「最高」を更新してくるのはどういう…。
あの、最高でした。
※ネタバレをがっつり含みます。
※ごく平凡な一般人の個人的な解釈を含みますので、ご了承ください。
「恋をすると、人はバカになる。マヒルも例外じゃない」
そっか……そうなんだねぇ……。
何でも出来るスーパーハイスペック超人マンのマヒルも、
中身は「普通の人間の男の子」なんだなと思える、こういう描写大好き。
そしてその言葉、特大ブーメランですよと、主人公に言ってあげたい。
まず1つ、うれしかったのは、
マヒルが、「主人公を想うあまり、友好的な相手でも蔑ろにしてしまう」ような人ではないと、はっきりわかったこと。
そりゃ、大切な人のためにすべてを捧げる人は理想的だけれど、
だからって、その人以外の全員を蔑ろにするような人は、正直どうかと思ってしまう。
誕生日思念でも、学生時代の思い出を共有するような友人が複数いた描写がはっきりとあったし、
ヤンデレだの闇深いだの、いろいろ匂わせるけれど、
やっぱりマヒルって「普通に優しい人」であることには違いないんだな、
と思えて、すごくうれしかった。
で。
「全員の『兄さん』になりたいの?みんなに優しくしてるのは、私ひとりじゃ足りないから?」
「『だよな』じゃないでしょ。彼は私の兄さんなのに…!」
声出た。
いや、あのカード絵から、こんな内容とは思わないでしょ…。ほんと、カード絵詐欺酷いですよ、深空さん。ありがとう、大好き。
「明晰夢」から、「主人公も大概重い」と言われていたけれど、
その裏付けみたいな話出ちゃいましたね…。こんなんもう、Q.E.D.としか言いようがない。
おそらく、男性陣の「兄さん」呼びは、何も他が全員年下だったからとかではなく、
アイスブレイクの中で、「何か“兄感”半端ないよな!」的なノリでついた、あだ名みたいなものだったんじゃないかなと感じた。
マヒルもそれを承知してて、彼らの「兄さん」と妹の「兄さん」は、彼自身には全く別物に聞こえていたから、
大して抵抗感もなく、受け入れていたのかなと。
でも、呼ぶ側にはその感覚はわからないんだよなぁ。
認識ちがいの可愛いすれ違い。こういうすれ違いなら、なんぼあってもいいです。
ガールズに関係を疑われても答えず、「別々のテントでいい」なんて“何でもない”風にして、
「マヒル、馴染めてなかったらどうしよ…」なんて気遣ってたくせに、
全部裏目に出ちゃって、結果、
自分からテントを訪ねていくし、
馴染みすぎちゃったことにモヤモヤして、2人で帰る(ように誘導する視線を送る)し、
こういうところが“妹”だなぁと感じられて、すこぶる可愛い。
ちょっとめんどくさいとも取れるけれど、マヒルの妹兼恋人ってんなら、こうでなくっちゃね。いや、むしろ、こうなるように育てられたのか…?
マヒ主を見ていて、つくづく面白いなと思うのが、
きょうだい恋愛モノだと、ほぼ確実に「障害」になる、「きょうだい」という関係が、
この2人にとっては、絶対手放したくないもので、
「恋人になるから、もう妹じゃない」とか、
「『兄さん』と呼ばれたくない」とか、
そういうのは一切なく、「恋人」と「きょうだい」が両立しているところ。
両立というか、もはやその境目すらないかのようにも思える。
誕生日に1つの段階は踏んだようには思えるけれど(「兄さんじゃなくてマヒルと」という発言から)、
だからって、他人に軽々しく「兄さん」と呼ばれるのは癪に障る。
「マヒル……」/「兄さん……」
正に、この選択肢がそうだなと。
深空の選択肢、いつもすごく絶妙な2択を持ってきて、本当に悩ましいんだけれど、
今回ほど悩んだことなかったかもしれない。
ただ、ここで「兄さん」と呼ぶことの意味はかなり大きいように思う。
きょうだいだから、ではなく、マヒ主だから。
先述の通り、マヒルにとっては、主人公からの「兄さん」は特別だろうし、
主人公にとっては、自分からの「兄さん」が特別であってほしいだろうし。
この後のおでこと頬へのキスも、
唇にはしないの~って一瞬思ったりもしたけれど、
今回はマヒ主の、「兄さん」にまつわる話だったから、これで良かったと思うし、むしろこれだから良かった。
「さあな。彼女が感動して泣くのを見たいからかもしれないし……」
「お前と少しでも離れたくなくて、早くまた会いたかったからかもしれない」
毎度の如く、冗談から始まって、
いちばん思っているであろうことを後からぶつけてくる、マヒルの高等テク。
主人公の、キャンプを経た今の気持ちもわかっていて。
こんなん、「マヒルのバカ」って言わせてるようなモンだろ…!
マヒルのバカ~~~~~!!!!!!!